「耳」は小学生のときに習う簡単な漢字ですが、いざ書いてみるとバランスが取りづらく書くのが難しいと感じる人が多いのではないでしょうか。体にまつわる漢字は病院などでも書く機会が多いので、美しく見える書き方を身につけておきましょう。今回は、「耳」の正しい書き方について解説していきます。
「耳」の詳細
「耳」は、「じ」「みみ」といった読み方がある6画の漢字です。「小耳にはさむ」や「耳が早い」など、慣用句としてもよく使われる漢字であり、「職」「恥」「聞」「聖」など部首のひとつとしても多く使われます。日常的に頻繁に使う「耳」を美しく書けるよう、正しい書き方をマスターしましょう。
「耳」の正しい書き方
「耳」など美しく書くためには、一画ずつ意識するのが大切です。正しい書き順とそれぞれの注意すべきポイントを見ていきましょう。
1画目:一番上の横線を書く
「耳」の書きはじめは、一マスに対して上1/4・左1/4の場所から行います。やや右上がりの線を右1/4あたりの場所まで書き、しっかりと止めましょう。書きはじめが下すぎるとつぶれたような形になってしまうため、文字の全体バランスを決める1画目は非常に重要です。
2画目:左の縦線を書く
「耳」の2画目は、左側にある縦線です。1画目のまん中より左からまっすぐ下へ線を書きます。ここで線がぶれると文字が美しく見えないので、きれいな直線が書けるよう特訓しましょう。1画目よりも上に突き出さないよう、注意してください。
3画目:上から2本目の横線を書く
「耳」の3画目は、上から2本目の短い横線です。長く書きすぎると文字のバランスが歪むので、中心線を見ながら左右対称になるような長さの横線を書きます。やや右上がりに線を書くと、美しい「耳」の文字が書けるようになります。
4画目:上から3本目の横線を書く
「耳」の4画目は、3画目の同じ長さの上から3本目の横線です。4画目の書きはじめのポイントは、1画目と3画目の隙間と同じ空間が作れる位置からはじめることです。横線による空間がすべて等間隔になっていることで、バランスの良い「耳」の字が仕上がります。
5画目:上から4本目の横線を書く
「耳」の5画目は、一番下にある長い横線です。1画目の書きはじめと左端をそろえた位置から線を書き、1画目よりも耳上がりに横線を引きます。「耳」の横線の中唯一、線を止めず右斜め上に払いましょう。抜けるように払うことで、美しい「耳」の字になります。このときも4画目と同じように、横線による空間が等間隔になる位置から書きはじめてください。横線の書き終わりは、1画目の書き終わりとそろえます。
6画目:右の縦線を描く
「耳」の最後である6画目は、右の長い縦線です。3・4画目の書き終わりに合わせてまっすぐの直線を書き、下に抜けるように払います。書き終わりは、一マスの下1/4の位置が理想です。2画目と同じように、線がぶれないようまっすぐ下に抜ける直線を書いてください。
「耳」の美しい書き方のコツ
「耳」を美しく書くためには、一画ずつを意識しながら全体のバランスを見ることが大切です。上記に合わせ、以下の3つのコツも取り入れましょう。
- 細長くならないように気をつける
- 横線は長く書く
- 6画目を長く伸ばす
細長くならないように気をつける
多くの横線で構成されている「耳」は、意識しないと細長い形になりがちです。細長くなると耳偏のように見えるため、単体として美しい文字に見えません。一画ずつ書きながら、細長くなっていないかを意識することが大切です。
横線は長く書く
「耳」の1画目と5画目の横線は、できるだけ長めに書くことがオススメです。横線を長く書くことで、細長い形になるのを防ぐことができます。ただし、3・4画目の横線が長すぎると不恰好になるため、バランスを見ながら調整しましょう。
6画目を長く伸ばす
大人っぽいスタイリッシュな「耳」を書く場合は、6画目の縦線を長く伸ばすことが大切です。枠からはみ出さなければ、枠いっぱいに書いても問題ありません。6画目の左にある程度のスペースができるほど、長く伸ばすのが理想です。
まとめ
漢字の「耳」は、単体だけでなく部首としても頻繁に使う漢字のひとつです。単体のときは特にバランスが取りづらいので、今回紹介した書き方を参考に正しい文字を書いてみてください。一画ずつ丁寧に書きながら全体のバランスにも気を配ることで、美しい「耳」を書くことができます。
漢字には「耳」以外にも書きづらいものが多く、すべてを独学でマスターするのは簡単ではありません。「耳」以外にも美しい文字を書きたい人は、東京・自由が丘にある書道研究 尚美社にご相談ください。プロの書道家が、目的にあった本格的な指導をいたします。興味がある人は、お気軽にお問い合わせください。