書道の展覧会にはどのようなものがあるの?2023年の情報を解説します

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書道を習い上達していくと、自身の実力がどのくらいのものなのか知りたくなる方もいるでしょう。そんなときは、級や段などの位に挑戦するほか、展覧会に出品してみるという方法もあります。

そこで今回は、国内で有名な公募展4つについて、展覧会の概要や直近の日程、応募方法などを詳しく解説していきます。出品することだけにこだわらず、優れた書の作品に触れに行くチャンスでもありますので、一度見に行ってみることをオススメします。

国内で有名な書道公募展

次の4つは「四大書道展」と呼ばれるものであり、毎年多くの書家が出展に挑戦する展覧会でもあります。

 

国内の四大書道展

  •    日展(第5科)
  •    読売書法展
  •    毎日書道展
  •    産経国際書展

 

それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。

日展(第5科)

日展は、明治40年に開催された第1回より長きにわたり続く、伝統のある展覧会です。日本画(第1科)・洋画(第2科)・彫刻(第3科)の3部制ではじまったものですが、現在はここに工芸美術(第4科)と書(第5科)が加わり、毎年開催されています。

直近の日展(国立新美術館)開催日程、応募作品の申込日、応募方法は次のとおりです。

 

 

展覧会日程(2023年)

応募作品の申込日(+搬入)

日展(第5科)

11月3日~26日

個人搬入

10月10日

指定搬入  10月10日、11日

参考:公益社団法人 日展

【応募方法】

  •  応募に必要な資料(出品申込書等)を日展事務局宛に請求する
  •  個人搬入の場合、指定搬入日に、出品申込書・鑑審査結果通知用の封筒・出品手数料(12,000円)とともに作品を搬入する
  •  指定搬入の場合、各搬入業者へ作品の搬入を依頼する

 

読売書法展

読売書法展は、全国の役員書家約6,000人以上が所属する団体「読売書法会」が主催する書道展です。2023年には第39回を迎え、東京(8月)を皮切りに関西・中部・中国・四国・東北・北海道・九州の全国8ヶ所にて、時期をずらして12月初旬までそれぞれ開催されます。こちらでは東京展についてご紹介しましょう。

直近の読売書法展(東京展)の開催日程、応募作品の申込日、応募方法は次のとおりです。

 

読売書法展

展覧会日程(2023年)

出品票の請求締切

東京展

第1会場(国立新美術館)  8月25日~9月3日  5月8日

第2会場(東京美術館)

8月23日~29日

参考:読売書法会

【応募方法】

  •  応募資格は年齢満15歳以上
  •  初出品の場合は、はがきで読売書法展事務局まで出品票を請求する
  •  出品申し込みは指定表具店へ連絡し、作品・出品票・出品料を添えて、各搬入期日までにおこなう
  •  出品料は、満15歳以上満17歳以下で7,000円、満18歳以上は15,000円

 

毎日書道展

毎日書道展は、2023年で第74回を迎える全国規模の書道展覧会です。公募・会友・役員合計で約29,000点以上の作品が出品され、漢字部、かな部、近代詩文書、大字書、篆刻、刻字、前衛書など、伝統の書から現代的な書まで幅広い部門の作品が集まります。

東京展(8月)からはじまり、関西・北陸・東海・中国・四国・東北仙台・北海道・東北山形・九州など全国10ヶ所にて、時期をずらして11月初旬までそれぞれ開催されます。こちらでは東京展についてご紹介しましょう。

直近の毎日書道展(東京展、国立新美術館)の開催日程、応募作品の申込日、応募方法は次のとおりです。

 

毎日書道展

展覧会日程(2023年)

出品票の受付

東京展

前期Ⅰ期

7月12日~17日

5月15日、16日(正午~午後4時)

Ⅱ期

7月19日~24日

後期Ⅰ期

7月26日~31日

5月15日、16日(正午~午後4時)

※篆刻・刻字は5月17日(同時刻)

Ⅱ期

8月2日~6日

※ 前期展…かな・近代詩文書・前衛書、後期展…漢字・大字書・篆刻・刻字

参考:一般社団法人 毎日書道会

【応募方法】

  •  一般公募への出品資格は満24歳以上、U23は満16歳以上満23歳以下
  •  作品には必ず印を押すこと(写経作品は除く)
  •  出品票受付日時に、出品票・作品・出品料を添えて提出する
  •  出品料は、一般公募1作品につき14,000円、U23の1作品につき5,000円

 

産経国際書展

産経国際書展は、産経新聞社と産経国際書会が主催する書の公募展で、2023年で第40回を迎えます。書芸術の国際交流を通じ、世界平和に寄与することを目的としているため、外国人の方は出品料が割引となります。8月には東京本展が開催され、関西・東北・瀬戸内・中部などの在住者の入選作品については各地区の展示会にて展示されます。こちらでは東京本展についてご紹介しましょう。

直近の産経国際書展(東京本展、東京都美術館)の開催日程、応募作品の申込日、応募方法は次のとおりです。

 

産経国際書展

展覧会日程(2023年)

出品票の請求締切

東京本展

8月14日~20日

5月6日午後3時まで指定表具店必着

参考:産経国際書会

【応募方法】

  •  応募資格は年齢18歳以上、U23は高校生以上23歳まで
  •  作品部門は漢字、かな、現代書、臨書、篆刻・刻字の5部門
  •  作品寸法により、さらに第1分野と第2分野に分けられる
  •  出品票受付締切日までに、出品票・作品・出品料を添えて、表具店へ搬入する
  •  出品料は、第1分野で13,000円、第2分野で10,000円、U23は5,000円、日本国籍以外の方は8,000円、複数出品の場合は2点目以降3,000円(1点につき)

 

まとめ

国内では、ご紹介した四大書道展のほかにもたくさんの公募展が開催されています。地域の情報もチェックして、ぜひ挑戦してみてください。

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