注目されている書道コンクールの内容について│コンクールに参加する意味も解説

 

集中力がアップするといわれる書道は、心の落ち着きをはかれるメリットがある、などといわれます。年賀状でもお礼のお手紙でも今はプリントしてしまう時代ですが、それでもきれいな字を書きたい、習字で心を統一したいと、書道教室に通う方も多いです。ここでは自分の筆跡の力試しともなる、有名な書道コンクールの内容を解説します。

1.書道コンクールに参加する意味

書道を習い始めて、ある程度うまく書けるようになると腕試しをしたくなるものです。そのチャンスの1つが書道コンクールに参加することです。 書道コンクールへ参加は、有資格などという決まりはありません。誰もが参加できる、筆跡の腕試しの機会です。 書道コンクールは、日展などが主催する大規模なコンクールから地方の芸術祭や書道団体が主催する小さな規模なコンクールもあります。近年はネットでも、書道コンクールが開催されています。 コンクールに参加する意味は、自分の「書」を客観的に見てもらい、評価を受けられることにあるでしょう。自分の「書」が入選すれば自信がつきます。自分の実力の証にもなるのです。 たとえば書道家を目指している方なら、コンクールに入選することは必要です。また書道団体によっては、書道コンクールへの出展で、実力のアップを目指しているところもあります。 書道コンクールに応募する意味は、入選して、自分の「書」に自信を持つこともその1つです。しかし仮に入選できなかったとしても、他の人の書いた作品を観賞でき、自分にはない作風に触れることができます。

2.注目されている書道コンクールの内容について

小さなコンクールに参加するのも書道を楽しむうえでは悪くありませんが、自分の筆跡に自信を付けたいのなら、大きなコンクールに応募してみることがおすすめです。 ここではおすすめの、書道コンクールをご紹介します。これまで書き続けてきたあなたの筆跡を評価してもらいましょう。

2-1.全国書道コンクール

全日本書芸文化院が主催する規模の大きい書道コンクールです。全日本書芸文化院は、1950年に創設された日本の書道団体で、古典を基盤とした純正書道を理想としてきた団体です。 全国書道コンクールは、この団体が開設された当初から、開催されてきたコンクールとなります。現在、教室に通っていらっしゃらない方でもどなたでも応募できます。 高校生の場合は、学生部門もしくは一般部門での応募が可能です。幼児や小学生、中学生は、学生部門に応募できます。 最優秀作品及び優秀作品は、港区六本木にある国立新美術館に展示され、多くの方に鑑賞されます。書道を志す者には大きな勲章の1つです。

2-2.読売書法展

読売書法会は、6,291人(2022年3月4日現在)の役員書家が所属する書道団体です。国内最大規模の書道公募展「読売書法展」の運営をはじめ、企画展の開催や関係する書道団体の事業支援など、書道文化の普及、振興に努めています。
展覧会は漢字、かな、篆刻、調和体の4部門があり国内最大規模の公募展です。
開催地は東京展の国立新美術館、東京都美術館を皮切りに関西展、中部展、中国展、四国展、東北展、北海道展、九州展と全国循環をしています。
ご興味がある方は気軽に全国どこでも足を運ぶことができます。

2-3.全日本高等学校書道コンクール

このコンクールは、全日本高等学校書道教育研究会主催の高校生を対象とした書道コンクールです。高校の書道の授業や、書道の部活動で注目されている書道コンクールとなります。 ・書体 ・書風 ・様式 上記の内容に応じて、出品方法や褒賞の形式が違います。審査についても、各学校の指導方法などを考慮して慎重に評価されるのです。そして実力と内容のある作品が、優秀な作品として選出されます。 この書道コンクールの特徴は、出品作品の多くが、 ・学校の書道の授業中に書かれたもの ・部活で書いたもの ・文化祭などに掲示したもの ・宿題 など 上記のように、気軽に書かれた作品の応募が多くみられます。社会に出る前に、自分の筆跡に自信を持つ良い機会です。

3.コンクールでは技術や感性を学ぶ

先にも解説しましたが、書道コンクールに応募し入選すると、自分の筆跡に自信を持つことができます。 書道をたしなむ方には大きな意味であり、応募する目的でもあります。しかしコンクールで評価された筆跡が、必ずしも最高のものである、というわけではありません。 書道コンクールの評価は、見る人によって大きく変わる場合があります。それは開催している団体や、流派によって好まれる書体の傾向があるからです。そのためコンクールを目指して、頑張った作品であっても入選しない場合もあります。 しかし落ち込む必要はありません。たとえばほかのコンクールに応募して、高い評価を受けるというケースもあるのです。 書道コンクールは、結果だけが全てではありません。自分にはない技術や感性を、学び取る機会とおもって応募するとよいでしょう。それは自分の筆跡にも大きな成長となり得ます。

4.まとめ

まとめ

自分の筆跡がある程度上達すると、客観的な評価が欲しくなるものです。書道コンクールはその良い機会です。ただしその評価は一面的なものにすぎません。 書道コンクールは人の書く筆跡から、技術や感性を学ぶ場でもあります。一つの目標とするのもよいでしょうが、学びの場として参加するのも大きな成長につながります。入選か落選かということを気にせずに、まずは参加してみてはどうでしょうか。 「書道研究 尚美社」では、コンクールへの出展や入選を目指したい方、師範の資格取得や開塾を目指したい方など、幅広い方に対応している書道教室です。お子様の習い事や大人の趣味の教室としても人気です。目的に合わせて幅広く指導しています。 文字のなりたちや、書の歴史を学ぶ講座もあります。東急東横線自由が丘駅徒歩2分という、アクセスのしやすさは生徒の皆さんから好評です。 お子様や主婦の方、シニアの方も通いやすい午後の時間帯や夕方クラスのほか、お仕事がある方も通いやすい19時からの夜間クラスもご用意しています。 お時間が合わない方や、決まった時間に通えない方、遠方の方のために通信コースもあります。ご興味のある方は、いつでも当教室にお問い合わせください。